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クールルーフ推進事業シンポジウム 法人施設の屋上緑化

クールルーフ推進事業シンポジウム

私は東邦レオという企業の中で、屋上ガーデンプランナーとして働いています。お客様の求める理想の 空間をデザインし、形に変えるお手伝いをしています。今回は、クールルーフ推進事業の助成を受けられた2つの事例をもとに、屋上緑化の技術や、屋上緑化を取り入れられた背景、取り組みによって生まれた、新たな価値について簡単にご紹介させて頂きます。

築40年のテナントビルに小川の流れる屋上庭園を

まずご紹介するのが、内神田に位置する築40年のテナントビル「豊島屋ビル」です。7階屋上に「小川」の流れる約110m2の癒しの庭園が設けられました。屋上緑化が取り入れらた背景として、ビルオーナー様は「ロハス」と「サービス」を基本理念に掲げ、「おもてなしの心」でビル経営を実践されています。コンクリートに囲まれた都市の中でも、テナントの方々がくつろげるような「憩いの空間」を提供したいと思われていました。そこで着目したのが未利用空間の「屋上」です。
このビルは、白酒で有名な「豊島屋」創業の地に建っています。空間活用の依頼を受ける中で、私は、お酒にまつわる土地の「歴史」と「屋上」を繋げる役割として「水」に注目。水が湧き出るような小川を設け、和モダンで統一された屋上空間の中、「癒し」のランチタイムを過ごす新たなオフィススタイルを提案しました。

耐根対策と小川づくり

植物の根から建物を守るために耐根シートを敷地全面に敷き、ウッドデッキを設置します。そして軽量ブロックで土手をつくり、土手に水を通さない遮水シートを巻きつけ、その上にかぶせるように化粧砂利の付いたゴムシートを敷き、小川の土手が完成です。

デザインを現実にする荷重対策

小川を流すためには「高低差」が必要で、この現場では水上(みずかみ)側が50cm高くなっています。しかしその間を土で埋めてしまうと、制限を大幅に超えてしまうため、土の100分の1と超軽量のかさ上げ材を用いて、小川の高低差や植栽スペースの土台をつくっています。そのほか風対策や植物の防根対策といった屋上ならではの対策を施し、楽園の完成です。

最新の屋上緑化技術を駆使することで、既存建物に負担を掛けず、これだけのボリューム感のある屋上庭園をつくることができました。完成内覧会では、テナント方より「休憩スペースだけでなく、商談スペースとしても活用したい」という声もありました。屋上庭園の完成後、テナントさんの契約更新の際に15%の賃料のアップをお願いしたところ、快くご了解をいただけたそうです。

企業のCSR(社会的責任)として屋上緑化を実践

続きまして、企業のCSR(社会的責任)活動の一環として積極的に「屋上緑化」を実践している事例「高輪東誠ビル」をご紹介します。施主であるトーセイ株式会社様は、地球環境への配慮と環境負荷の低減を企業経営における最重要課題に掲げる不動産会社です。

2006年6月、原則として、新築、又はバリューアップを施す全ての物件を対象に屋上緑化を行うと発表され、大きな話題となりました。今回の屋上緑化実践プログラムの中で、「高輪東誠ビル」の屋上庭園、約123m2がクールルーフ推進事業の助成を受けています。こちらの現場も既存施設の屋上緑化工事ということで、厳しい荷重制限の中で、どれだけ彩りのある緑を創出するかが課題となりました。

植栽基盤づくり

工事においては、まず屋上面に、植物の根が建物を傷つけないように「耐根シート」を設置します。そして植栽地の土がこぼれないように、周囲に見切り材を設置し、植物を植えるための「厚み」と軽量化を同時に実現する特殊なパネルを設置します。パネル同士が連結することで、排水の確保と植物が根を広げやすくしています。

自動灌水ホース敷設

パネルの中に、自動の散水ホースを埋め込み、屋上緑化専用土壌を搬入します。そして土を撒きだし、植物を植え込むと緑化が完成します。

屋上緑化のこれから

今回ご紹介しました2つの事例に共通することは、空間のコンセプト・目的が明確であり、それに基づいた技術導入、運営がなされていることです。緑の提供価値を高めることは、デザインやコンセプト作りを行う「発想力」、その発想を形にする「技術力」、そして形にした緑を維持、成長させていく「維持力」。この3つの掛け算によるコミュニケーションがあって初めて実現するものであると考えています。

豊島屋ビルの屋上庭園においても、最初の段階で「管理」まで踏まえたトータルな提案をオーナー様に理解していただけるからこそ、良い空間が生まれたのだと思います。

ヒートアイランド改善のためにも、緑は絶対に必要です。でもそれでだけでは、広がりにくいことも現実です。ぜひ本日お集まりの皆様には、なぜこの場所に緑が必要で、どのような緑があれば「どんな価値」が生まれるか、考えていただけましたら幸いです。私どもも、これまでの300件以上の経験を踏まえ、環境的にも経済的にも豊かな緑づくりにチャレンジしていきたいと思います。本日は貴重なお時間をありがとうございました。

クールルーフ推進事業について詳しく

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